手術するかどうか…悩みますよね。

〇排尿排便障害が著明で特にここ最近でそれが強くなってきた方。
尿を出せなくなってしまった状況は「尿閉」と言って身体の毒素を排出できない状況です。早急に手術を勧めます。
夜間の頻尿や便秘などはここには含まれません。
〇筋力低下（麻痺）が著明な方。
ご自身の力で足首を反らすことができない、脚を上げることができない、などの筋力低下が認められる場合、
整形外科で医師にその旨を伝えて指示を仰いだ方が良いです。手術という判断にならない事もあります。
〇関節の変形が重度な方
関節の動かせる範囲を「関節可動域」と言いますが、
股関節や膝関節などの関節可動域が「かなり狭い」そして「痛みが強い」場合は
当院で改善できる可能性が低いので、手術を前提に考えた方が良いかと思います。

理由をいくつか記載します。
① 手術で改善できる確率
② 手術は根本療法ではない
③ リスク
① おそらくあなたの周囲でいろいろな話を聞いたのではないかと思います。
「良くなった、変わらない、痺れがのこった」など。
手術の件数を誇らしげにやたらと出している病院もありますが、その全てで痛みが減ったのかという記載はありません。
② 「手術＝根本療法（もう痛くなる心配はない）」のように思われるかもしれません。
しかし手術は対症療法です。「体の能力は変わらないので、今後も同じところに負荷はかかり続けます。」
症状が一時的に改善したとしてもまた痛くなってくる可能性は十分あり、それは金属で固定しても同じです。
ですから手術で痛みが改善してしまうと、どんどん泥沼に陥るという現状は理解しておいた方が良いと思います。
③ 手術後「痛みは変わらなかった。」で済めば良いと思う事もあります。
感染、麻痺、骨折などのリスクを伴う事も理解しておくべきです。

参考にして頂ければと思います。